地勢からみる安心・安全な街

位置・地形

伊賀市は三重県の北西部に位置し、北は滋賀県、西は京都府、奈良県に接し、近畿圏、中部圏の2大都市圏の中間に位置しています。

地形は北東部を鈴鹿山系、南西部は大和高原、南東部を布引山系に囲まれた盆地を形成し、低地・台地は少なく、丘陵地が多く、限られた平地や台地を農地や宅地としています。

水系は大阪湾に流れ込む淀川の源流域であり、近畿圏の水源地で、伊賀市を取り巻く森林は地域の景観を形成するとともに、水源かん養、水質ろ過等の公益的機能を発揮しています。

気候・気象

盆地特有の寒暖の差が大きい内陸型気候で、降水量は比較的少ないことから日照時間が長い地域です。

土地

伊賀市の総面積は55,817haあり、森林が全体の62%を占め、農用地が14%、宅地は5%と自然と共生しつつ、限られた土地の有効活用を図っています。

伊賀市風景イメージ

移住を考えるための大切なポイント

全国的に、気象、地形、地質等が極めて厳しい状況下にあり、毎年のように地震、津波、水害・土砂災害等の自然災害が発生しています。

平成27年も、口永良部島の噴火や、関東・東北豪雨など、各地で自然災害が相次ぎ。また、気候変動による水災害がさらに頻発化・激甚化や、南海トラフ巨大地震・首都直下地震等の巨大地震の発生等も懸念されることから、自然災害対策の重要性はますます高まっています。
(出典:2017国土交通白書「第7章 安全・安心社会の構築(別ウインドウで開く)」、「平成28年全国の土砂災害発生状況(別ウインドウで開く)」)

災害が少ないまたは災害対策が行われている地域に移住したいと考えている移住者が8割余りいることから(2016国土交通白書)、移住者の多くは安心・安全を求めていることが分かります。

災害の起こらない地域はありません。そのため、移住を希望する地域の「災害発生リスク」を検討材料に入れることが重要なポイントになります。

安心・安全な暮らしを守るために

移住を決めた場合であっても「災害の起こらない地域はない」ことを念頭に、事前に備えることが家族や自身の安心・安全な暮らしを守るために必要なことです。

災害発生リスクや、地域の過去の災害状況から今後想定される災害対策を講じる必要があります。伊賀市で想定される災害発生リスクについては、下記の「想定される災害発生リスク」をご覧ください。

チェックするポイント

  • 水害
    ‥‥過去に水害が発生した地域かどうかを確認します。‥‥治水対策が講じられているかを確認します。
  • 土砂災害
    ‥‥土砂災害警戒区域または土砂災害特別警戒区域か確認します。‥‥土砂災害特別警戒区域であれば移住は控えます。
  • 地震災害
    ‥‥伊賀市内で想定されている震度は5強から6弱です。‥‥耐震補強をお勧めします。シェルターでの部屋の補強も有効です。
  • 津波災害
    ‥‥伊賀市は津波被害の想定はありません。
  • 火山被害
    ‥‥伊賀市は活火山が無く被害想定はありません。

想定される災害発生リスク

水害発生リスク

木津川の本流は、布引山系に源を発し、山間を曲流して上野盆地に出て、鈴鹿山系に源を発する柘植川、服部川に合流しています。岩倉で合流するこの3河川は、合流後、川幅が約60m、延長約5Kmの狭窄部のため、たびたび浸水被害をもたらしています。

浸水被害を防止するため、洪水時の流量調節機能の確保と治水対策を進め、小田遊水地、木興遊水地、新居遊水地、長田遊水地が整備され、洪水においても狭窄部下流への流量を自然状態における流量まで抑える取り組みが行われています。(引用:国土交通省近畿地方整備局「上野遊水地(別ウインドウで開く)」)

土砂災害発生のリスク

地形的な要因により、急傾斜地が多くあり、大雨による土砂災害が発生するリスクが高くなります。

また、近年の降雨は集中豪雨や記録的な大雨の発生の増加生命や財産に甚大な被害を及ぼしています。そのため、各地における土砂災害発生のリスクは高まりつつあります。

こうした、土砂災害の発生を事前に把握し、非難を呼びかける取り組みとして、「伊賀市土砂災害総合通報システム(別ウインドウで開く)」や「三重県土砂災害情報提供システム(別ウインドウで開く)」を活用しリスク管理を行っています。

地震・津波発生のリスク

本市に直接影響があると想定されている地震は、内陸直下型地震では「養老-桑名-四日市断層帯」、「布引山地東縁断層帯」、「頓宮断層帯」、「木津川断層帯」の5つが想定されています。

また、プレート境界型地震では、南海トラフから駿河トラフに沿った、四国沖から和歌山県南方沖にかけて南海地震の震源域、三重県南東沖から遠州灘にかけて東南海地震の震源域、遠州灘から駿河湾内にある駿河トラフにかけて東海地震の震源域を想定し、三重県では「南海トラフ」の影響が想定されています。(参考「気象庁ホームページ(別ウインドウで開く)」)

南海トラフ地震では、本市は内陸部に位置していることから「津波被害想定は無く」、地震被害の大半が震度5強から6弱、一部の地域では5弱と想定されています。

(参考:三重県防災対策部「地震被害想定調査結果の概要(別ウインドウで開く)」、参考:三重県「三重の主要活断層帯(別ウインドウで開く)」)

南海トラフ地震が及ぼす地震動(西日本)

南海トラフ地震が及ぼす地震動(西日本)イメージ

南海トラフ地震動

南海トラフ地震は全国に影響を及ぼし、津波想定も太平洋沿岸、瀬戸内海沿岸地域にも影響を及ぼすことが想定されています。
(参考・出典:内閣府中央防災会議「南海トラフ巨大地震の被害想定について(第2次報告)(別ウインドウで開く)」)

活火山動・噴火発生リスク

三重県を含め、その隣接する京都府、奈良県、滋賀県、和歌山県、愛知県には活火山は無く、被害発生リスクはありません。
(参考:気象庁ホームページ「活火山分布図(別ウインドウで開く)」)